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〜漢字の成り立ち〜
漢字のルーツは紀元前1300年頃。占いの結果を亀の甲羅や獣の骨に刻んだ事が始まりだと言われています。時代の変遷、権力者による文字の統一、膨大な年月を経て様々に形を変え、今私たちが目にしている漢字があります。漢字の成り立ち、元々の意味を知って、「身近な言葉」に目を向けてみると面白いかもしれません。
今日の漢字は「遊」
「遊ぶの成り立ちなんて子供が遊んでいる様子とかでしょ!」なんて思いませんでしたか?実は全然違った成り立ちをしているんです!!
篆書という書体で書くとこんな感じになります。
今回は「遊」の成り立ちについて詳しく見ていきましょう!
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1996年、奈良県生まれ。
奈良教育大学教育学部伝統文化教育専攻書道教育専修 卒業
高校書道の常勤講師を経て、現在は書道家として個展活動...
「遊」は形成文字
遊は、斿と辶の組み合わせでできています。
元々の意味
それでは漢字を分解して見ていきます。
斿は㫃(えん。吹き流しをつけた旗竿の形)と子を組み合わせた形で旗竿を持つ人の形を表しています。
斿は氏族霊の宿る旗をおし建てて出行することをいい、遊・游の元の字です。ここでいう「氏族」とは、
共通祖先を持つ血縁集団、または、共通祖先を持つという意識・信仰による連帯感の下に結束した血縁集団のこと。(Wikipediaより抜粋https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%8F%E6%97%8F)
旗には「神霊」が宿るとされていました。その神が気ままに行動することを遊・游(ぶらぶら歩くこと)というふうにいいました。
なぜ「遊ぶ」という意味になったのか
「あそぶ」というのはもともと神霊があそぶこと・神が自由に行動することという意味でした。
これが後に人が興のおもむくままに行動して楽しむという意味で用いられるようになりました。
まとめ
いかがでしたか!?
まさか神様が遊んでいるとは思いませんでしたよね。私たちも子どもの頃のように心の赴くままに楽しむことを人生の中に取り入れるといいのかもしれません。思い返してみると神様の絵って多くの場合笑っているお顔のような気がしますね。
◯参考文献
・新訂字統 著者 白川静
・常用字解 著者 白川静